【SDGs】企業の取り組み方を本音で解説します

松井大輔
松井大輔

株式会社ゼロック 代表取締役 監修

目次

SDGsへの企業の正しい取り組み方を本音で解説

SDGsに取り組むということ

この記事にたどり着いた方にとっては釈迦に説法かもしれませんが、SDGsについて簡単におさらいしておきましょう。

SDGsの概要

SDGsとは「持続可能な開発目標(Sustainable Development Goals:SDGs)」の略称です。

持続可能とは、もちろん何かをし続けることができる状態ということです。

世界中の人々、そして将来生まれてくる人々が未来でも暮らし続けることができるよう、今できることをしようという枠組みがSDGsです。

逆に言えば、このまま何もしなければ、人類が安定して暮らし続けることが難しい可能性があることを示唆しています。

今、地球で暮らす私達は、気候変動や感染症、紛争等の未来の暮らしを阻む課題に直面しており、世界全体でこれらの課題に対応することが急務なのです。

17の国際目標からなるSDGs

SDGsの「17の国際目標」の図解
引用:外務省HPより

SDGsでは、世界が直面する課題解決に向けて、2030年までに達成すべき17の国際目標、各目標に紐づく169のターゲット、231の指標を定めています。

  • ゴール1:貧困をなくそう
  • ゴール2:飢餓をゼロに
  • ゴール3:すべての人に健康福祉
  • ゴール4:質の高い教育をみんなに
  • ゴール5:ジェンダー平等を実現しよう
  • ゴール6:安全なトイレを世界中に
  • ゴール7:エネルギーをみんなに、そしてクリーンに
  • ゴール8:働きがいも、経済成長
  • ゴール9:産業技術革新の基盤をつくろう
  • ゴール10:人や国の不平等をなくそう
  • ゴール11:住み続けらるまちづくり
  • ゴール12:つくる責任つかう責任
  • ゴール13:気候変動に具体的な対策を
  • ゴール14:の豊かさを守ろう
  • ゴール15:の豊かさも守ろう
  • ゴール16:平和公正をすべての人に
  • ゴール17:パートナーシップで目標を達成しよう

上記は17の「目標」で、実現したい状態を表しています。

さらに「ターゲット」で具体的な内容、「指標」で各ターゲットに対応したベンチマークを表しています。

※ターゲットと指標の詳細は下記サイトをご参考ください

関連サイト:外務省|SDGグローバル指標(SDG Indicators)

なお、数の比で分かる通り、1つのターゲットに対して、複数指標が設定されている場合もあります。

ターゲットが具体的な内容を表しているわけなので、SDGsが達成された状態とは、「ターゲットを全てクリアした状態」と言えます。

そして、全ての目標に共通するポイントは以下の通りです。

  • 普遍性:先進国を含め、全ての国が行動
  • 包摂性:人間の安全保障の理念を反映し、「誰一人取り残さない」
  • 参画型:全てのステークホルダーが役割を
  • 統合性:社会・経済・環境に統合的に取り組む
  • 透明性:定期的にフォローアップ

参画型の部分が示す通り、SDGsではすべてのステークホルダーがそれぞれの役割に応じて行動することを求めています。

個人ベースでできることは個人が、投資家ができることは投資家が行うべきであり、あくまで企業としてできることは何かを考えることが大切です。

なぜ企業によるSDGsへの取り組みが必要なのか

なぜ企業によるSDGsへの取り組みが必要なのかを解説

事業の持続性向上

SDGsは世界が直面する課題を改善するための目標ですから、当然企業の事業活動にも影響が大きい事項が多いです。

例えば、世界最大級の保険会社アクサグループCEOトーマス・ブベルは、2017年の気候変動サミットにおいて、「このまま放置した場合に想定される平均気温が4度も上昇する世界では、保険の提供は不可能になる。」と述べています。

保険がなくなるなんてあまり想像ができないかもしれませんが、これはあくまで一例です。

一方、SDGs達成のための様々な行動は、新たなイノベーションが生まれるきっかけとなる可能性も高いでしょう。

事業を持続させることはもちろんですが、ぜひとも「SDGsを活用して自社の利益を益々向上させよう!」くらいの心構えで取り組んでいきましょう。

優秀な人材の確保

SDGs取り組みで優秀な人材の確保する

SDGsは2015年に提唱された枠組みですが、いままでSDGsの題材が大きすぎて、就職活動にその観点を取り入れようとする人は少なかったのが現状です。

しかし、近年の就職活動では、SDGsに対して真剣に取り組んでいる企業かという判断基準を持つ人が増えています。

インターネット調査「23卒就活生の選社軸とSDGsの関係性に関する調査」では、下記の回答が得られています。

  • 就職先企業を選ぶ上で重視する点はなんですか?(複数回答選択) 
    →SDGsに対する姿勢や取り組み:24.5%
  • 企業のSDGsへの取り組みは企業選びに影響しますか?
    →「とても影響する」が24.6%、「少し影響する」が64.2%

筆者の学生時代にはほぼ皆無でしたが、4人に1人が重視するような時代においては、貴重な人材確保という観点でもSDGsに取り組んでいかなければ、今後生き残っていくことは難しくなるでしょう。

政策によるリスク回避

周知のとおり、SDGs達成は世界各国をあげての取り組みです。

日本においても、SDGs推進本部を設置し、SDGs実施指針を策定しています。

「国策に売りなし」という言葉がありますが、政府肝いりの施策には国家予算を投入し、産業や社会を発展させる姿勢を見せることからそのような格言が用いられています。

逆に言えば、政府の方針と反する動きには、税金や法規制が入る可能性も高くなります。

炭素税の導入検討や非財務情報の開示指針研究会もこの流れを汲んだ施策です。

また、SDGsは2030年、カーボンニュートラルは2050年と、中長期的な目標です。

企業が中長期的に得をしやすく、リスクをヘッジできる内容に着手しない手はありません。

関連記事:炭素税とは-今後の見通しから企業がとるべき対応についても解説

ステークホルダーとの関係性

SDGs取り組みでステークホルダーとの関係性を良くする

投資家や取引先からSDGsへの対応を求められる場合もあります。

投資家は保有している株式が上がるための行動をします。

個人の投資家であっても、機関投資家であっても、単独で相場を動かすのは困難です。

つまり、各投資家の好みではなく、大半の投資家が良いと思う企業の株価が上がる美人投票の側面があり、この世界的なSDGs達成への取り組みを見ても、SDGsに向けた取り組みをしない企業は今後厳しい状況になるでしょう。

また、大企業が取引先に対してSDGs達成のための行動を求める動きも加速しています。

例えば、積水ハウスは「サプライヤーSBT目標設定率」を明記し、対象企業約400社のうち8割にSBTに沿ったCO2の目標設定を求めています。

SDGs対応しない取引先は徐々に除外されていくことが想定されます。

関連記事:SBTとは?メリットや申請の流れについてコンサルタントが詳しく説明!

日本のSDGs達成度スコア(2023年)

日本のSDGs達成度スコア(2023年)

SDGs達成度スコアとは

SDGs達成度スコアとは、世界各国のSDGsの達成度合いを評価し見える化したもので、SDSNが発行する「Sustainable Development Report」に記載されています。

SDSN(持続可能な開発ソリューション・ネットワーク)は、2012年8月に国連の潘基文事務総長が設立を発表したグローバルなネットワークです。

SDGs達成度スコアでは下記のような項目が記載されています。

  • SDGs達成度スコアのランキング
  • SDGs達成度スコア、ゴール別のSDGs達成度スコア
  • 状況区分、前年からの前進・後退状況
  • 他の国への波及効果(スピルオーバー)スコア
  • 統計性能指数、欠損データ率
  • ターゲット別の状況区分、前年からの前進・後退状況

日本のSDGs達成度を把握する重要性

日本のSDGs達成度を把握する重要性

一口にSDGsといっても、目標数だけでも17、ターゲット数は169もあります。

目標に優先度に優劣はないものの、国としては課題が残っている項目は国連・世界からつつかれるので重点的に対策しようという姿勢になっています。

つまり、日本のSDGs達成状況を確認することで、国の施策が動きやすい分野を把握することができ、より企業としてのSDGs対応が事業の成長に結びやすくなります。

そうような意味でも、日本のSDGs達成度を把握しておくことは重要です。

日本のSDGs達成度スコアは?

日本の2023年達成度スコア

では、日本の2023年SDGs達成度スコアを見てみましょう。

SDGsの取り組みで日本の2023年達成度スコア
引用:SDSN

日本のSDGsスコアは2022年版の79.6から0.2ポイント低下で79.4となり、世界第21位(2022年は19位)となっています。

スコア79.4というのは、そのままSDGs達成度のパーセンテージだと思って問題ありません。

日本単体では、約8割弱の達成状況です。

日本のゴールごとの達成度

日本のSDGsスコアのゴールごとの達成度
引用:SDSN

ゴール目標ごとの日本の目標達成度について、まとめると下記のとおりです。

緑文字は2022年に比べ上昇、紫文字は下降した項目です。

内容目標
目標達成
SDG achieved
【目標1】貧困をなくそう
課題が残っている
Challenges remain
【目標3】すべての人に健康と福祉を
【目標4】質の高い教育をみんなに
【目標5】ジェンダー平等を実現しよう
【目標6】安全な水とトイレを世界中に
【目標7】エネルギーをみんなに そしてクリーンに
【目標8】働きがいも 経済成長も
【目標9】産業と技術革新の基盤をつくろう
【目標11】住み続けられるまちづくりを
【目標12】つくる責任 つかう責任
【目標17】パートナーシップで目標を達成しよう
重要課題
Significant challenges remain
【目標2】飢餓をゼロに
【目標13】気候変動に具体的な対策を
【目標14】海の豊かさを守ろう
【目標15】陸の豊かさも守ろう

【目標16】平和と公正をすべての人に
主要な課題
Major challenges remain

なし
2023年日本のSDGs目標進捗リスト

下になるにつれて、課題が多く残っていることを示唆します。

「【目標10】人や国の不平等をなくそう」に関しては、計測不可だったことからトレンドは表示されていません。

また、昨年に目標達成しながらも2023年に「課題が残る」以下に転落した項目もありました。

これは、目標を達成したら終わりではない、ということの現れでもあり、取得されている情報の精度が向上している影響もあるでしょう。

また、重要な課題に区分されている目標のうち、細分化された指標の中で、主要な課題・重要な課題に位置付けられているものは以下の通りです。

目標主要な課題重要な課題
【目標2】飢餓をゼロに・人間の栄養レベル
・危険な農薬の輸出
・持続可能な窒素管理指標
【目標13】気候変動に具体的な対策をーー・化石燃料の燃焼とセメント生産に伴うCO2排出量
・輸入に含まれるCO2排出量
・EUR60/tCO₂ での炭素価格スコア
【目標14】海の豊かさを守ろう・生物多様性にとって重要な海洋サイトで保護されている平均面積・海洋健康指数: きれいな水のスコア
・乱獲または崩壊した資源から捕獲された魚
・輸入品に組み込まれた海洋生物多様性の脅威
【目標15】陸の豊かさも守ろう・生物多様性にとって重要な陸上サイトで保護されている平均面積・生物多様性にとって重要な淡水域で保護されている平均面積
・レッドリスト種の生存指数
・輸入品に具体化された陸生および淡水の生物多様性の脅威
【目標16】平和と公正をすべての人にーーーー
2023年日本のSDGs目標に関する重要課題一覧

「【目標16】平和と公正をすべての人に」に関して重要指標は出ていませんが、「報道の自由インデックス」に関して大幅な下落があり、目標達成度に影響しているようです。

波及効果(スピルオーバー)

日本の波及効果(スピルオーバー)順位とポイント
引用:SDSN

ランキングだけ見ると、意外と日本は頑張っているようにも見えますが、日本単体のことだけ考えればよいのでしょうか。

確かに各国が様々な施策で達成を目指すのですが、世界は経済的にも不可分な部分があり、自国が他国に及ぼしている影響についても考慮しなければ、世界全体での達成は難しいでしょう。

その指標が波及効果(スピルオーバー)スコアです。

スピルオーバー・スコアは、下記4項目をもとに算出され、スコアが低いほど、他国に与える負の波及効果が大きいとされています。

項目内容特に関連するSDGs目標
貿易によって生じる環境・社会への影響消費国が財・サービスを消費することによって生じる公害、天然資源の利用、社会的影響などを対象としています。
有毒な農薬の輸出、廃棄物の取引、野生生物の違法取引なども含まれます。
SDGs8、SDGs 12-15、SDGs17
経済や金融不当な課税競争、汚職、銀行機密、利益移転、タックスヘイブン、盗難などが含まれます。これらは、他国がSDGs達成のために資源を活用する能力を損ないます。
また、国際開発金融のようなプラスの波及効果も考慮します。
SDGs16、SDGs17、また間接的に他のすべてのSDGsに関連
平和維持と安全保障組織的な国際犯罪や主要な兵器や小型武器の輸出などが含まれます。
また、プラスの波及効果として、紛争予防と平和維持への投資も含まれます。
SDG16、SDG17、また間接的に他のほとんどのSDGsに関連
スピルオーバー・スコアの算出要素

2023年時点の日本のスピルオーバー・スコアをみると、72.16と他国よりも低く、負の波及効果は大きいと言えます。

これは世界166位中、131位の値です。

もちろん、経済の規模が大きい先進国の値が低くなりがちですが、日本は他のOECD諸国と比較しても低い値となっています。

特に、「主要課題」・「重要課題」に区分されている日本の2023年度内容は以下の通りです。

主要課題
  • 危険な農薬の輸出
  • 輸入品に含まれる窒素排出量
  • 政府開発援助を含む国際的な譲許的公的金融
重要課題
  • プラスチック廃棄物の輸出
  • 輸入に伴うCO2排出量
  • 輸入によって生じる海洋生物多様性への影響
  • 輸入によって生じる陸上・淡水生物多様性への影響
  • 財務秘密スコア

さらに詳しく知りたい方は、下記公式サイトをご覧ください

関連サイト:SDSN日本のレポートページ

SDGsへの企業の正しい取り組み方とは

SDGsへの企業の正しい取り組み方とは

SDGs8つの優先課題

ここまで、日本のSDGsの達成状況について解説してきましたが、政府はこの状況を踏まえて、どの分野に重点を置いていくのでしょうか。

政府は下記の8つを主な優先課題として、その施策とともに公表しています。

優先課題具体的施策
あらゆる人々の活躍の推進一億総活躍社会の実現/女性活躍の推進/子どもの貧困対策/障害者の自立と社会参加支援/教育の充実
健康・長寿の達成薬剤耐性対策/途上国の感染症対策や保健システム強化/公衆衛生危機への対応/アジアの高齢化への対応
成長市場の創出、地域活性化、科学技術イノベーション有望市場の創出/農山漁村の振興/生産性向上/科学技術イノベーション/持続可能な都市
持続可能で強靱な国土と質の高いインフラの整備国土強靱化の推進・防災/水資源開発・水循環の取り組み/質の高いインフラ投資の推進
省・再生可能エネルギー、気候変動対策、循環型社会省・再生可能エネルギーの導入・国際展開の推進/気候変動対策/循環型社会の構築
生物多様性、森林、海洋等の環境の保全環境汚染への対応/生物多様性の保全/持続可能な森林・海洋・陸上資源
平和と安全・安心社会の実現組織犯罪・人身取引・児童虐待等の対策推進/平和構築・復興支援/法の支配の促進
SDGs 実施推進の体制と手段マルチステークホルダーパートナーシップ/国際協力におけるSDGs の主流化/途上国のSDGs 実施体制支援
SDGs8つの優先課題一覧

具体的にどのようなことから取り組んだらよいかわからないという方は、上記内容を参考に企業としてできることを考えてみるのもよいでしょう。

SDGsは胡散臭いと思われていることを認識しよう

SDGsについて「胡散臭い」と感じている人々の割合は多い

ここで大事な情報を、環境コンサルが本音でお伝えします。

それは、SDGsについて「胡散臭い」と感じている人々の割合は多いということです。

朝日新聞デジタルのアンケートでは、「企業がこぞって貢献を謳うSDGsですが、何だか胡散臭いと感じたことはありますか?」というダイレクトな質問を質問をしています。

2022年のアンケート結果は約58.0%が「はい」、約25.3%が「いいえ」、約16.7%が「どちらもいえない」という内容になっています。

その理由は多い順に下記のとおりです。

  • 企業や団体のアピール合戦になっているから
  • 「きれいごと」が並んでいるから
  • 中身がよく理解できないから
  • 実現する可能性が低いと思うから
  • 価値観の押しつけだと思うから
  • 反対しづらい雰囲気があるから
  • 理由はわからない

回答が多かった特に上から4つの理由を平たく言えば、「本当は実現、実行する気はないのに、なんとなくの見せ方だけ良くしようとしている。」という内容です。

実際に、SDGsの17の目標を見てなんとなく、自社の事業がどの目標に当てはまりそうかを探し、HPで「私たちはこの目標に関連する事業をしています」と公開しているだけの企業も多いですから、そう思われる理由はわからなくもないです。

SDGsの目標はまだしも、ターゲットや指標の中身を見たことがない方がスーツにSDGsバッジをつけていることも残念ながら多いでしょう。

SDGsは心から本気で取り組む

これから企業がSDGsに取り組む場合、「本気度」・「理解度」・「結果」が大事になってきます。

非常に多くの情報が民主化された情報化社会において、ごまかし(SDGsウォッシュ)は見破られます。

日本においては「建前」が大切とされた時代もありましたが、時代は変わりました。

「とりあえずそれっぽい数字が出せればよい」という考え方は避けたほうが賢明です。

SDGsという言葉も認知が1周して、本気のアクションを求める時代に入っているのです。

関連記事:【実事例】SDGsウォッシュとは?回避対策のポイントを解説!

他社のSDGs取り組みをマネする必要はない

有名企業や同業社のSDGs取り組みをマネする必要はない

当然ながら、現時点においてもSDGs達成に向けて、真剣に取り組んでいる企業もたくさんあります。

特に同じ業界内にそのような企業がいたら、施策内容を真似たりしたくなることもあるでしょう。

しかし、企業の置かれた状況やサプライチェーン、事業規模などはそれぞれ。

企業によって状況が異なるにもかかわらず、全く同じアプローチで行おうとすると、非効率になってしまう可能性があります。

企業としてSDGsに取り組む際は、自社の現状・強み・弱みを洗い出し、何を、どのように行うことが自社にとって最も効用があるかを検討するようにしましょう。

本業の事業活動でSDGsへ取り組もう

SDGsの理念にもある通り、SDGsはそれぞれの役割に応じた対応を求めています(参画型)。

「企業」とは、「営利を目的として、継続的に生産・販売・サービスなどの経済活動を営む組織体」です。

SDGsの取り組みとして、本来の事業活動とは別枠で慈善活動等に取り組む企業もありますが、持続可能な「ビジネス」にするための行動とは関連性が薄い内容となってしまう可能性があります。

企業としてSDGsへの取り組みについて検討する際は、事業活動の中での変革や事業を動かす人々のあるべき姿を追求しましょう。

もちろん、慈善活動自体は素晴らしいことですが、肝心な部分が抜け落ちてしまいがちですので注意が必要です。

企業が行うべきSDGsへの取り組み具体例

企業が行うべき取り組みは様々ですが、SDGsの中で、日本の主要な課題に位置付けられている目標に関連し、日本が優先課題として挙げた内容、かつ、全ての企業が取り組むべき内容をピックアップしてみました。

自社にてより具体的な施策を検討する際は、その施策によってどれくらいの結果を得ることができそうか、その結果はどれくらいSDGs達成に寄与しそうかを想定しましょう。

温室効果ガス削減

温室効果ガスCO2削減がSDGs取り組みになる

気候変動への対応は喫緊の課題で、最優先課題の1つと言えるでしょう。

そして企業として、下記のような温室効果ガスの削減への取り組みを行うことは最早当たり前になってきています。

  • オフィスや店舗へのLED照明の導入
  • 高効率空調設備の導入
  • コージェネレーションシステムの導入
  • 太陽熱利用
  • テレワークの導入、従業員の出張をなくす
  • 製造プロセスの効率化
  • 輸送プロセスの効率化
  • リサイクル性の向上
  • 付加価値を上げて、製造量を減らす
  • 再エネ電力プランへの切り替え
  • グリーン素材の調達
  • 森林植栽
  • CCUS(炭素回収・固定)
  • J-クレジット等によるオフセット インターナルカーボンプライシング設定
  • 取引先・サプライチェーンの企業に排出量削減を依頼する

さらには、SBTTCFDRE100など、外部の認定、宣言についても、動きが活発化してきています。

温室効果ガス削減を実行する際に大切なことは、Scope3算定を通して、自社のサプライチェーン排出量を見える化し、現状と課題の把握を徹底的に行うことです。

まず現状を把握しなければ、効果的な対応を考えることすらできません。

Scope3算定には専門的な知識が必要ですので、外部専門家に相談してみましょう。

関連記事:Scope3(スコープ3)とは?概要や算定方法を分かりやすく解説

女性の活躍推進

女性の活躍推進がSDGsの取り組みになる

男女の賃金格差は指摘されている課題の1つであり、改善のためには企業の制度改革が大きな助けになります。

内閣府の調査では、有配偶者6,356人に男女での家事・育児分担割合についてアンケートがなされ、女性が7割以上であるという回答が、なんと82.6%です。

むしろ、男性のほうが多い(6割以上)という回答はわずか5.2%です。

例えば、日本の認可保育園では7:00もしくは7:30に開園し、18:00から18:30まで預かりとしているところが多いです。

そのため、定時に仕事を上がってもギリギリとなり、女性が残業が多い総合職に就くことは難しくなるでしょう。

時間や場所に自由度を持たせるフレックスタイム制・リモートワークの導入はもちろん、企業として男女の家事・育児分担を平等化できる施策を策定できたらSDGs貢献に大きく繋がります。

また、国会議員や企業の管理職に占める女性の割合が意識され、最近は役職者に女性を選任することも以前より増えました。

「女性だから役職者にする」という決め方では本末転倒ですが、当たり前のように男性の中から決めている意識はないでしょうか。

会社の最高役職である取締役の選任は株主総会で決まりますが、候補者は取締役会で決まるケースが多く、そのまま選任されるケースが多いです。

そのため、取締役会に出席する取締役一人ひとりがそのような意識を持っていないか、持っていたら改善し、男女関係なく実力で判断する意識改革や枠組みが必要です。

SDGsへの取り組みで企業価値を高めよう

SDGs達成に向けての取り組みで企業価値を高めよう

ここまで、企業目線でのSDGsについて、日本の現状から取り組み方について解説してきました。

企業としてSDGsに取り組むからには、その行動を通して、企業価値を向上させるところまで実現しましょう。

弊社株式会社ゼロックは、SDGsのうち企業様の気候変動・脱炭素分野のお手伝いをしています。

Scope3算定からSBT認定脱炭素経営支援までワンストップでご提供可能です。

本気でSDGs達成、脱炭素に取り組みたいという企業の担当者様はぜひお問い合わせください

「カーボンニュートラル」を体系的に学べる
ゼロックの無料学習ページ

脱炭素経営の
基礎を学ぶ