消費者は環境配慮製品を選べない
株式会社博報堂の「生活者のサステナブル購買行動調査」によると、今後の購買意向では「環境・社会に悪影響を与える商品・企業」に対する不買や「環境・社会に配慮した商品」に対する購入意向が約7~8割に達し、環境配慮型製品を選好する流れが進んでいます。
しかし、環境省の調査によると、環境配慮型製品を購入する際、「環境に配慮した製品かどうかわからない、比較できない」と感じている消費者が多くなっています。
つまり、消費者は環境に配慮した製品を買いたいにもかからず、何を買っていいかわからないという状況になっています。
多くの企業は、表現方法に苦慮しながら、消費者やサプライチェーン内との環境コミュニケーションを実施しているのではないでしょうか。
環境コミュニケーションをわかりやすく
環境コミュニケーションの価値を高めてくれるものが、環境ラベルです。環境ラベルには、主に2つの特徴があります。
- わかりやすい
- お墨付きがある
企業の方が、自社製品の環境価値をアピールするときに、まさに必要な2要素です。
これらの要素を実現させるために、ISOでは、環境ラベルや宣言をタイプⅠ、Ⅱ、Ⅲに分類しています。
タイプⅠ | タイプⅡ | タイプⅢ | |
---|---|---|---|
ISO | ISO14024 | ISO14025 | ISO14021 |
第三者認証機関 | 有 | 無 | 有 |
例 | エコマーク ブルーエンジェル ノルディックスワン | エコリーフ EPD | |
特徴 | 第三者が判定基準を用いて、合格した製品を認証するする環境ラベル | 事業者が独自におこなう環境主張。第三者によるチェックが入らない | 製品の環境負荷データを定量的に見える化。合否はない |
タイプⅠ、Ⅲは第三者機関による認証を必要としていますが、タイプⅡは自己宣言に基づく環境主張のため、明確なお墨付きはありません。しかし、対外的に主張の根拠、算定の方法論を開示することで、一定の総意をもらうことも可能です。
表現方法の違いとしては、タイプⅠは第三者機関の合格基準を満たした製品・サービスにラベルが発行されますが、タイプⅢは定量的データが正しく算定されているかを判断し認証するものであり、最終判断は消費者に委ねられています。
環境ラベル取得ソリューション
効果的な環境ラベル選定、自社基準の策定
環境ラベルによって、算定に必要な影響領域や準拠する国際規格等も様々です。
環境分野の専門家である弊社が、環境ラベルを取得する狙いやニーズを汲み取り、効果的な環境ラベルを提案します。
国内の環境ラベルはもちろん、海外の主要認証へのご対応も可能です。また、自社基準による環境貢献製品の認定など、汎用性があり継続して実施するプロジェクトを推し進めることもできます。
カーボンフットプリント(CFP)取得
もっともわかりやすい環境ラベルは、カーボンフットプリントと言えるでしょう。LCAによるGHG排出量の算定を用いて、ある製品、材料の「ゆりかごから墓場まで」のGHG排出量を見える化します。
社内にはカーボンフットプリントやエコリーフの登録レビュアーもいますので、申請の際の注意事項などにも気をつけながらお手伝いが可能です。
おおよその算定期間、認証期間は2~3か月となります。
エコリーフ取得
ISO14021に準拠する必要性がある場合、エコリーフを取得されるのをお勧めします。また、製品によってはLEED対応をすることも可能ですので、建築分野の認証取得を希望される方などは特に検討要素となるでしょう。
基本的なやり取り、認証の手間はカーボンフットプリントと同様ですが、算定する影響領域が多いことから、算定に制約がかかることも多いためコンサルティングの要素がより多くなります。
同じく期間の目安は2~3か月ですが、認証する数値にこだわりたい企業様は、もう少し長い期間かかる場合もございます。
PCR(プロダクトカテゴリールール)策定
CFPやエコリーフのPCRがまだ存在しない場合、新しくPCRの策定から始める必要があります。
これは逆にいうと、新しいルールを作り業界をリードできるチャンスとなります。
私たちは、企業の目的を踏まえ、算定の基準自体を作る業務のお手伝いも可能です。