再生可能エネルギー導入

管理組合様 - 東京都環境局充電設備等導入促進事業活用

目次

概要

FITを利用しない自家消費型太陽光発電システムを設計・導入しました。既存の使用電力の大半を太陽光、蓄電池システムによって賄うことができるようになり、クリーンエネルギーが実現されています。

また、蓄電池システムとV2Hシステムを導入することで、非常時にエネルギーを自分で調達でき、かつ周りにもシェアできるような「自立・分散・協調型システム」の仕組みづくりに貢献しています。

導入資金に関しても、東京都の助成事業を活用することで、早期回収・長期に渡る電気代削減を実現しました。また、導入シミュレーションにより、自家消費率の計算や長期運用のコスト等も加味した結果を事前に見える化したうえで導入しました。

導入が加速する太陽光発電

太陽光発電協会「JPEA PV OUTLOOK 2050」より

FIT制度を背景に導入を増やしてきた太陽光発電ですが、今後より需要が高まると言われています。太陽光発電協会によると、日本における太陽光発電の導入量は、2030年に現在の倍の100GW、野心的目標では125GWにも達するとしています。東京都においては、2022年4月22日の定例記者会見で、一定の新築建物に太陽光発電の導入を義務化する方針を明かす等、国や地方自治体をあげて太陽光発電の導入を推し進めています。

クリーンエネルギーへの転換が当たり前の時代に

電源別のCO2排出量比較

(一財)電力中央研究所「日本における発電技術のライフサイクルCO2排出量総合評価」より

脱炭素経営を実践するにあたって、枯渇性エネルギーから再生可能エネルギーへの転換は有効な手段です。

中でも、太陽光発電は他の再生可能エネルギーと比較して、企業・個人単位で導入がしやすい電源として注目されています。

事業を行う上でエネルギーは必ずと言ってよいほど必要ですので、出来るだけ早く導入をすることで、長期に渡ってランニングで発生する環境負荷を低減することができます。

エネルギー・ペイバックタイム

独立行政法人産業技術総合研究所より

太陽光発電は製造時にCO2を排出するので、新たに導入するのは逆に環境に良くないという方がいますが、これは誤りです。

エネルギー・ペイバックタイム(EPT)は、エネルギー回収年数とも呼ばれ、設備の製造時の消費エネルギーを1年で発電するエネルギーで割ることで計算できる指標があります。

火力発電や原子力発電は枯渇性のエネルギーを電気に変換するものであり、設備製造に加えて運転するにあたって必要となるエネルギーを考慮すると、ペイバックはしないとされています。

太陽光発電は、発電時に温室効果ガスを排出せず、1~2年程度で製造時の排出量を回収してしまいます。そして、今後の生産量増加により、将来的にはペイバックタイムが1年以内になることも期待されています。

環境に良いだけでなく、経済効果も生み出す

電気代上昇は企業の深刻なコストに

発受電月報、各電力会社決算資料を基に経済産業省が作成

太陽光発電で生み出した電気を自社内で利用することで、買うはずだった電気を買わなくて済みますので、電気代の削減が可能となります。そして、その効果は電気代の高騰によって、ますます大きくなっています。

年によって変動はあるものの、2010年比で、産業向けの電気料金は約25%も上昇し、企業の利益を逼迫させています。

今後、日米金利差拡大による急激な円安進行や再エネ賦課金の上昇を背景に、さらなる上昇が見込まれています。

弊社自社開発発電シミュレーション

太陽光発電は設置容量や方位角、地点、傾斜角等によって発電できる電気量が大きく変わってきます。また、実際に導入・運営するうえでは、パネルの劣化率や各機器の交換費用、その他維持費用も考慮しなくてはなりません。

弊社では、上記のような細かい変数も加味した自社開発のシミュレーションを用いて、環境対策だけでなく、どれくらい経済的にも導入の価値があるのかを含め、ご提案しています。

今回の事例では、太陽光発電15.4kW、蓄電池24kWhを導入することで、管理物件で通常消費する電力量を太陽光発電でほぼ全てカバーすることができました。そのため、その後の電気代はほぼ0円となり、電気代上昇リスクも低減しました。

補助金・助成金を活用したスキームでさらに有利な導入を実現

太陽光発電関連の補助金は国や地方自治体から様々な種類のものが発表されていますが、併用可否や設置条件、何が自社に適しているかを判断するには専門的な知識が必要となります。

今回の場合は、共用部電灯の電気代削減と災害時の非常用電源の確保が主な目的でしたので、太陽光発電の他、蓄電池の導入が必要でした。しかし、蓄電池はイニシャルコストの水準が現在はまだ高く、自家消費率の向上を加味しても、投資回収が難しいことがネックでした。

そこで、東京都「充電設備等導入促進事業(集合住宅)」を活用し、導入の負担の軽減しながら、両者の目的達成を実現しました。

【補助金額】

・充電設備(V2H):機器費は機種に応じた上限額、工事費は上限81万円

・太陽光発電および蓄電池:太陽光発電は1kW30万円、蓄電池は1kWh20万円、両方の合計上限1,000万円

BCP対策としても有効

太陽光発電はパネルに太陽の光があたるだけで発電できるため、停電時の非常用電源としても有効活用できます。ただし、太陽光発電システムだけですと、利用できる電気は上限1,500Wと非常に限られた電気ですし、電気を貯めることはできませんので、太陽が出ていない夜間は発電した電気を利用することはできません。

そこで今回は蓄電池併せてを導入することで、災害時のリスクを軽減することができました。

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