温室効果ガスと二酸化炭素の違いは?温室効果ガスの種類や特徴

松井大輔
松井大輔

株式会社ゼロック 代表取締役 監修

目次

二酸化炭素と温室効果ガス

温室効果ガスというと真っ先に思い浮かぶのは二酸化炭素(CO2)でしょう。なかには温室効果ガスとは二酸化炭素のことだと思っている方もいるかもしれません。

しかし、二酸化炭素は温室効果ガスの一種でしかなく、温室効果ガスには二酸化炭素以外にも様々なものがあります。

この記事では温室効果ガスと二酸化炭素の違いや、様々な温室効果ガスを含めた環境評価について説明します。

温室効果ガスと二酸化炭素の違い

温室効果ガスと二酸化炭素は違うもの

混同されがちな温室効果ガスと二酸化炭素はどのように違うのか、まずはそれぞれどのようなものか説明します。

温室効果ガスとは?

温室効果ガスは大気中で地上から放出される熱エネルギーを吸収し、熱エネルギーが宇宙に逃げないようにする働き(温室効果)を持つものの総称です。

地球温暖化で悪者にされがちな温室効果ガスですが、もし温室効果ガスがなければ地球はマイナス19度の極寒の星になってしまうと言われています。

現代は主に人為的な影響によって温室効果ガスが増えバランスが崩れることにより、これまで安定していた気温が上がってしまうことが問題になっているのです。

温室効果ガスは温室効果を持つものの総称ですので、二酸化炭素だけでなく様々なものがあります。

二酸化炭素(CO2)は温室効果ガスの一種

二酸化炭素は最も地球温暖化の最も大きな原因と考えられている温室効果ガスです。

化石燃料の使用やセメント生産、土地開発などによる森林の減少など、人の様々な活動で発生するため、世界中が協力して削減しようとしているのです。

温暖化対策と言えばまずは二酸化炭素削減と言える状況のため「温室効果ガス=二酸化炭素」と思われることもあります。

様々な温室効果ガス

様々な温室効果ガス

温室効果ガスには二酸化炭素以外にも様々なものがあります。ここで主要な温室効果ガスについて説明します。

メタン(CH4)

メタンは二酸化炭素の次に地球温暖化の大きな原因と考えられている温室効果ガスです。排出量では二酸化炭素に及ばないものの、二酸化炭素の約25倍の温室効果を持っています。

人為的に発生する原因としては畜産、稲作、化石燃料採掘や埋め立て、バイオマス燃焼などがあります。

特に牛をはじめ、ヤギ、ヒツジなどの畜産動物のげっぷにメタンが含まれており、大きな発生源となっています。このため畜産動物が増える理由である肉食が、地球温暖化の原因のひとつとも考えられています。

一酸化二窒素(N2O)

一酸化二窒素は二酸化炭素の約310倍という大きな温室効果を持つ気体で、100年以上の長い寿命を持ち一度発生すると長期間影響が続きます。

二酸化炭素と同じように燃料の使用で発生する他、農業に使用される窒素肥料も発生源となります。

産業革命以降、約17%も増加したと考えられており、一酸化二窒素の増加は温暖化対策において重要な問題となっています。

ハロカーボン類(フロンガス)

フロン類(フロンガス)に代表されるハロカーボン類は、フッ素、塩素、臭素などを含んだ炭素化合物の総称です。その多くは人工物で元々自然界には存在しません。

フロンガスは身近なものではエアコンの冷媒などに使われてきました。熱エネルギーを運ぶために使われるだけあって二酸化炭素の数千倍〜1万倍の温室効果を持っています。また、ハロカーボン類の一部は成層圏に到達するとオゾン層を破壊してしまいます。

その強力な温室効果から国際的に生産・使用が禁止されており、環境への影響が少ない代替ガスへの置き換えが進んでいます。

様々な温室効果ガスを統一的に評価する地球温暖化係数

地球温暖化係数

温室効果ガスには様々なものがあり、それぞれ温室効果の大きさが異なります。それらを統一的に評価するために利用されるのが「地球温暖化係数(GWP)」です。

地球温暖化係数は、二酸化炭素を基準にしてどれだけ温暖化に影響があるかを表した係数です。異なる種類の温室効果ガスの環境影響を同一に評価する際は、この地球温暖化係数を乗じて、二酸化炭素の量に換算します。

例えば、先に述べたように、メタンは二酸化炭素の25倍の温室効果を持つとされており、メタン1tは25t‐CO2eqという様に換算されます。この単位「eq(またはe)」はequivalent(同等)の略で「CO2eq」で二酸化炭素と”同等”という意味になります。

まとめ

ここまで温室効果ガスと二酸化炭素の違いについて説明してきました。二酸化炭素以外にも温暖化の原因となる温室効果ガスがあることがわかっていただけたと思います。

温暖化対策として、二酸化炭素削減は最も重要ですが、他の温室効果ガスにも目を向けしっかりと対策を行うことが求められています。

温室効果ガスの排出量を集計する際には二酸化炭素以外の温室効果ガスも含めて排出量を算定することが必要です。そのためには様々な温室効果ガスの発生源や特徴といった専門的な知識が必要となります。

ゼロックではそうした高度な排出量算定を支援します。ぜひ一度お問い合わせ下さい。

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